セッションの質を上げる記録術
振り返りフォーマット実例:次回の行動まで落とし込む
セッション後に「話した内容」を集めるだけでは、変化は定着しません。ここでは、記録を“次回の会話”に変えるためのフォーマット例を紹介します。
なぜ振り返りが必要か
目標や課題が同じでも、前進の仕方は毎回少し変わります。振り返りは、その差分を「言語化して、次の一手へ渡す」ための橋です。
フォーマット全体像(最短で3分)
次回までに必要な情報は多くありません。以下の4ブロックに絞ります。
- 事実:何が起きたか(判断や解釈は後回し)
- 気づき:何に反応して、何がずれたか
- 評価:うまくいった点と、再現しない点
- 次の行動:次回の会話で決める“具体”
実例:セッション後の記録テンプレート
コーチとクライアントの両方が使えるように、質問文と記入欄の形で書いています。
記入日
YYYY年MM月DD日
対象期間
前回〜今回
1) 事実(何が起きた?)
例:決めた時間に着手できたのは2回。途中で中断したのは1回。
記入:
2) 気づき(何に反応した?何がずれた?)
例:中断は“疲労”ではなく“最初のハードルが高い”ときに起きていた。
記入:
3) 評価(うまくいった点/再現しない点)
うまくいった
(再現できそうな要素だけを書く)
再現しない
(運、気分、条件依存を分ける)
4) 次の行動(次回の会話で決める)
例:最初の10分だけ“完成”を捨て、下書きから入る。
行動(具体)
(誰が、何を、いつまでに)
条件(トリガー)
(始めるきっかけを決める)
次回の質問(コーチに聞く1つ)
(例:この行動が続かないとき、最初に疑うべき条件は何?)
コーチングで“記録が活きる”ポイント
- 評価は最後。まず事実と気づきを分ける。
- 次の行動は短く、条件つきで書く。
- 毎回1つの気づきと、1つの次の行動に絞る。
使い方(記録術を定着させる手順)
Step 1:セッション直後に3分だけ
完璧に書かずに、事実と気づきを先に置きます。
Step 2:次の行動は“条件つき”にする
気合ではなく、始めるスイッチを決めます。これが記録術の肝です。
Step 3:次回の冒頭で読み上げる
記録を“材料”として扱い、会話を具体へ戻します。
最後に
セッションの質は、内容そのものだけでなく、その後の“思考の整理”で決まります。このフォーマットを使って、次の一手を一緒に具体化していきましょう。